建築家丹下健三(1913~2005年)の生誕100周年を記念した講演会「丹下健三と愛媛の建築」がこのほど、松山市道後町2丁目のひめぎんホールであり、建築史家で東京大名誉教授の藤森照信氏(66)が、丹下の育った愛媛、今治の環境が建築に与えた影響などを語った。 県内の建築などを地域資源として発掘、発信している松山市のNPO瀬戸内アーキテクチャーネットワーク(白石卓央代表)が主催。 藤森氏は、少年期を今治で過ごした丹下から聞いた思い出や、20世紀を代表する建築家ル・コルビュジェのソビエトパレス案にひかれて建築家を志したという学生時代の話などを披露。代表作である国立代々木競技場などを例に挙げ、「作品群の軸先には大きな建造物をつくらず、その周辺に非対称の建物を配置するなど環境的記念性を重視した」と説明した。
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