JR四国が管理するレールの検査状況を調べた会計検査院は28日、2013年度に高松駅や徳島駅など20カ所で検査が実施されず、4カ所で期限内に補修されないなど不適切な検査、補修が計334カ所あったとして、同社に改善を求めた。愛媛県内は82カ所で指摘があったが、未検査や補修の期限超えはなかった。 検査院は13年にJR四国に老朽化した鉄道橋の補修工事の遅れを指摘しており、同社の点検体制の不備があらためて浮き彫りになった。 JR四国は重要度に応じてレールのずれやゆがみを年1~4回検査。異常があれば15日以内に補修すると社内規定「管理準則」と検査マニュアルで定めている。検査院は1661カ所を対象に検査記録簿や現場を調べた。 不適切な検査は328カ所。検査未実施の20カ所は必要な実測をせず、目視のみで検査し記録を残していなかった。他の5カ所では年2回の検査を1回しかしていなかった。車両の入れ替えや留置に使う松山駅などの側線173カ所では実測が必要だが、目視で検査し、列車の進路を変える分岐器115カ所で測定漏れがあった。 不適切な補修は6カ所。期限超え4カ所のうち徳島駅は168日かかった。伊予上灘駅(愛媛県伊予市双海町)など2カ所では、レールを補修後、仕上がりを目視のみで確認し実測していなかった。
↧