愛媛、広島両県は17日、水道水確保に不安がある愛媛県今治市島しょ部・関前地区の岡村島と小大下島に広島県用水を越境供給する基本協定を結んだ。2017年4月から336世帯410人に1日最大300トンを供給する。水道料金は従来通り。 広島県呉市の陸地部から大崎下島まで水道管が敷設されており、橋で陸続きの岡村島へ延長する。小大下島へは既存送水管で送る。新規整備の送水管は総延長約7キロ。総工費約4億6000万円は今治市がほぼ負担する。広島県は年間約700万円の収入を見込む。 同市水道部によると、岡村島に1997年、海水淡水化装置を導入したが、運転コストが高い上、老朽化で故障が多く供給が不安定。このため市と県が06年から広島県と協議していた。 関前地区の12年度簡易水道事業は約3900万円の赤字。越境給水で最大年1200万円の経費が削減される。同地区の大下島にも淡水化装置があり、今後の対応を協議中。
↧