江戸時代に日本へ西洋医学を伝えた医師シーボルトの生誕地であるドイツ・ビュルツブルグ市民が7日、シーボルトの教えを受けた医学者・二宮敬作(1804~62年)の出身地である八幡浜市を訪れ、約200年前に郷土の偉人が結んだ日独友好の縁を深めた。 敬作の故郷である旧保内町の住民が1991年にビュルツブルグ市を視察したのが縁で、シーボルトの顕彰などに取り組んでいる「独シーボルト協会」との交流が始まった。 7日は協会員ら13人が市役所を表敬訪問した後、敬作が生まれた八幡浜市保内町磯崎の記念公園を散策。瀬戸内海に臨んで立つ敬作の銅像などを見学し、シーボルトとの関わりや敬作の偉業に思いをはせていた。 これまで5回以上来県しているというクライン・ランゲナー理事長(75)は「文化の違いを超えた両国の友好関係が続いているのは国際交流のよい手本。また何度でも訪れたい」と話していた。 一行は、敬作が医院を開いてシーボルトの娘である楠本イネを育てた西予市や、シーボルトにゆかりのある長崎市も訪問。13日まで国内に滞在する。
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