集団的自衛権の行使容認が安倍内閣により閣議決定される中、「大洲9条の会」(約50人)は24日、愛媛県大洲市大洲の肱南公民館で「戦争と平和を語り継ぐ集い」を開き、約60人が市内の戦争体験者の話に耳を傾けた。 元教員の檜田良さん(90)=大洲=は、1942年からの愛媛師範学校時代を「勉強そっちのけで、軍事教練や奉仕作業ばかり」と回想。終戦が近くなり福岡県にあった予備士官学校を卒業した際、中隊長から「ああ、これで消耗品がそろうた」と言われるなど、人命軽視の時代だったと説明した。 価値観が大きく変わった戦後、教員として戦後教育のサークルをつくり暗中模索して考え方を変えるが、軍国少年だった自分を振り返り「私も時勢に流されたくちです」と反省。「あの時代も東洋平和のために戦争をした。国民の不満を海外の仮想敵国に向けた。今もそういう状況です」と危機感を訴えた。
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