働いて知る、被災地の今―。愛媛県愛南町城辺甲の城辺中学校の2年生4人が8月4~7日、東日本大震災被災地の宮城、岩手両県を訪れ、菓子店や鉄道会社で職場体験・見学をする。一緒に汗を流し「生の被災地」に触れる狙い。「現地でしか分からないことを肌で感じたい」と出発を心待ちにしている。 防災意識を高め、地震への備えを学ぶ町教育委員会の被災地訪問研修事業の一環。選ばれた西田顕吾君(14)と木下紗羽さん(14)、田中李菜さん(13)、橋田知佳さん(13)は6月から、ほぼ週1回の打ち合わせ会を開き、訪問中の取り組みを提案。2日目に4カ所に分かれて職場体験すると決め、引率教師らの支援を受けながら自ら訪問先と交渉し体験内容を煮詰めた。 木下さんは、被災4カ月後に営業を再開し、地元食材による菓子作りをしている宮城県東松島市の菓子店訪問を提案。店主と連絡を取り合う中で、愛南特産の河内晩かんを使ったオリジナル菓子の共同開発を計画した。ケーキと大福を一緒に作り、新メニューとして売り出すという。
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