環境汚染防止対策に約77億円の公費が必要とされる愛媛県松山市菅沢町の産業廃棄物最終処分場問題で、野志克仁市長は25日の6月定例市議会で、廃棄物や汚染水の流出を防ぐための対策工事を2015年度中に着手する方針を明らかにした。 野志市長は一般質問で対策工事の見通しを聞いた栗原久子氏(松山維新の会)に「年内に詳細設計を終え、15年度当初予算に費用を計上したい」と説明。前例のない特殊工事のため、業者決定では外部識者の意見を取り入れるほか、価格と品質の両面で優れた内容で契約するため入札方式や業者の選定方法も十分検討するとした。 原俊司氏(自民)は、処分場を県が管轄していた当時の指導状況を尋ねた。理事者は「1996年度の記録から判断すると2カ月に1度の立ち入りなど標準的な指導水準だったと考えられるが、問題のある施設に対しては、(県が)立ち入りの頻度を上げるなどの対策を講じるべきだった」と述べた。
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