大王製紙(愛媛県四国中央市、佐光正義社長)が子会社の保有する自社株売却を進める中、伊予銀行と愛媛銀行の大王株の持ち株数が3月末現在で1年前と比べ、それぞれ141万株、195万株増えていることが、17日までに分かった。持ち株比率は伊予銀が4.84%、愛媛銀が4.74%で、北越紀州製紙(東京)の21.79%に次いで2、3位の大株主になった。 大王は昨年11月、会社法の規定に基づき、子会社が所有する大王株約595万株を順次売却する方針を示していた。同社は「取引先との一層の関係強化につなげていく」と売却の意図を説明しており、両行は大王の申し入れを受けて購入したとみられる。 大王は「子会社が所有する株式の売却は秘密保持契約があり、詳細を回答できない」、両行ともに「顧客との取引に関することでコメントを控える」としている。
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