豪華なひな飾りで長女の初節句を祝う愛媛県八幡浜市真穴地区の伝統行事「真穴の座敷びな」が2、3両日、一般公開される。今年は少子化などの影響で1軒のみの開催だが、地域の宝の健やかな成長を願って住民らが手掛けた力作がお披露目される。 今年の会場は、同市穴井の市職員大本広明さん(35)、美帆さん(28)方で、2013年9月に生まれた結心(ゆうほ)ちゃんのため、自宅の約20畳にしつらえた。世界文化遺産に昨年登録された「富士山と三保の松原」をテーマに、盆栽や稲、港町らしい建網も配置して奥行きのある庭園に仕上げた。 制作には山で竹を切ったり、約6000枚の桜の花びらを用意したりと総勢約80人が携わった。大本さんは「多くの人の力が結集した作品。名の由来通り、人と人の心を結ぶような元気な子に育ってほしい」と話していた。
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