愛媛大に2013年4月設立された「先進超高圧科学研究拠点(PRIUS)」の記念講演会とシンポジウムが10日、愛媛県松山市文京町の同大であった。研究者や学生ら約120人が高圧力を活用した物質科学の研究に理解を深めた。 PRIUSの中核となる同大地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)の入舩徹男センター長が設立後の経過を説明。GRCが所有する、世界一硬い人工ダイヤモンド「ヒメダイヤ」を開発した超高圧発生装置などに注目した共同利用・共同研究の申し出が13年度、国内外から約70件あったとした。 東京工業大の細野秀雄教授が「未来を担う物質・材料を創る」と題して基調講演。独自開発の超伝導物質を利用した触媒で効率の良いアンモニアの合成方法を開発したことなどを例に、「世の中を変える材料として新しい物質の研究はいつの時代も必要」と語った。 入舩センター長ら計7人の研究者が高圧科学分野の研究成果を発表するシンポジウムもあった。
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