道後温泉本館建設120周年記念アートフェスティバル「道後オンセナート2014」をはじめ、アートイベントが広がりを見せる道後商店街で29日夜、まちづくりにおけるアートの必要性を考える座談会があった。アートの専門家ら6人が地元住民ら約30人とともに、本館修復工事が控える道後での取り組みのヒントを探った。 「湯のある道後でなぜアートによるまちおこしか」について、地元参加者から「今は『もの』ではなく、人が発信する『こと』が問われている。これまでは本館に頼り過ぎて『こと』が足りなかった」との声が出た。 アートプロデューサー山口裕美氏は「人を巻き込んで成り立つのがアート。アートが人と人のコミュニケーションをつくっていく」と指摘。水戸芸術館主任学芸員の高橋瑞木氏は「道後に『もの』はあるが、精神的な変化のためにアートを求めるのは正しい在り方だ」と語った。 座談会は、道後商店街でサイレントディスコなどのアートイベントを催した愛媛県松山市の画家海野貴彦氏(38)らが企画。
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