政府は２４日決定した２０１４年度予算案に、老朽化が進む国営かんがい排水事業「南予用水地区」の施設機能保全事業に調査費１億６０００万円を盛り込んだ。この他、肱川支流・河辺川の山鳥坂ダム（愛媛県大洲市）建設事業に２３億３４００万円、肱川の鹿野川ダム（同）改造事業に６８億５０００万円を計上した。 南予用水は、１９６７年に発生した大干ばつなどを受けて７４年度に国が着工、９６年度に完成した。野村ダム（西予市）で取水し、各地に張り巡らせた地中の水路や配管など計約１７６キロを通じて八幡浜、西予、宇和島、伊方の３市１町の果樹園約７２００ヘクタールに水を供給している。 農林水産省中国四国農政局によると、ポンプや水量を調整する水管理システムなどの電気設備を中心に耐用年数を超過。コンクリート施設のひび割れや水路の漏水などの異常が発生しており、大規模地震での被害も懸念されている。
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