四国選挙区「違憲状態」　高松高裁判決

　「１票の格差」が最大４．７７倍だった７月の参院選は憲法違反だとして、弁護士グループが全国で選挙無効を求めた訴訟で、高松高裁は１６日、愛媛など四国４県選挙区は「違憲状態」と判断したが、選挙無効の請求は棄却した。原告側は判決を不服として即日、上告した。　１４高裁・高裁支部に起こされた訴訟で４件目の判決。弁護士らのグループが選挙無効を求めた。　判決理由で山下寛裁判長は「違憲の問題が生ずる投票価値の著しい不平等が生じていたが、参院選までの間に定数配分規定を改正しなかったことが国会の裁量権の限界を超えるものとはいえず、違憲ではない」と判断した。　違憲状態の根拠として「全選挙人数の３分の１強の投票で選挙区選出議員の過半数を選出することができるような定数配分規定は看過できない」と指摘。一方「次回２０１６年の選挙に向け、国会が選挙制度の見直しを検討している」と国会の裁量を認め、７月参院選は有効と判断した。