潮流の向きに応じた「順中逆西」の変則航法が義務付けられている海の難所、来島海峡航路で、航法見直しも視野に入れた第1回来島海峡航路計画検証委員会(委員長・鈴木三郎神戸大名誉教授)が27日、愛媛県松山市道後町2丁目のひめぎんホールであり、学識経験者や海事団体関係者ら約50人が安全で円滑な航法を話し合った。 潮流が速く瀬戸内海交通の要衝である同航路では、順潮時に中水道、逆潮時には西水道を航行。明治時代から慣行となり、現在は1973年施行の海上交通安全法で定められている。一方で、海上交通の国際ルールである右側航行に反し、左側航行となる場合もあるため、船舶の迷走や事故が発生しやすくなっている。 国土交通省四国地方整備局と第6管区海上保安本部(広島市)が中心となり、約10年前から危険性を低減する航法の検討を進め、今回初めて公開の委員会を設置した。
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