3D(3次元)プリンターの最新動向を学ぶセミナーが19日、愛媛県松山市内の百貨店であり、機械、繊維、鋳造など県内外企業や団体の約60人が製造業への活用を考えた。 伊予銀行(松山市)と県などが8月に続いて開き、経済産業省素形材産業室の木村隼斗室長補佐が講演。3Dプリンターは金型なしで試作品を作れて製造工程革新につながるほか「人工骨や補聴器など一人一人に合うオリジナルの新しい物が作れる」と報告した。プリンター製造は欧米が先行しており、国は来年度以降、金属を材料に使う国産品製造を目指すと述べた。 鋳物部品製造販売「コイワイ」(神奈川県)の小岩井修二専務が、高速・高精度の鋳物製品の需要増や、木型製造業者の後継者不足などで2007年にプリンターを導入したと説明。設計データから砂を積層して型を作ることで製作期間を短縮でき、複雑な構造も作れると利点を示した。一方、装置や材料が非常に高いことを課題に挙げ、利用の際は創造力豊かな若手を活用することを助言した。
↧