愛媛を代表する漁業基地の八幡浜市で受け継がれている沖合底引き網(中型トロール)漁が1日解禁され、大漁と漁の安全を願う家族らが見守る中、トロール船2隻が出漁した。 2隻で一つの網を引く中トロ漁は八幡浜で長く盛んだったが、魚価低迷や燃料費高騰の影響で、現在操業しているのは「昭和水産」(同市向灘、宮本英之介社長)の第15.16海幸丸2隻だけになっている。 早朝から雷や大雨の荒天だったが、午前10時の出漁時刻になると雨も小降りに。見送りに訪れた漁協関係者や地域住民ら約100人の前で、宮本社長(40)が「八幡浜の伝統であるトロール漁業を守っていく」とあいさつすると、乗組員計16人は一斉に乗船し、汽笛を鳴らしながら宮崎県の日向灘沖方面に向かった。
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