松山市教育委員会は27日、愛媛県松山市道後湯月町の宝厳寺(ほうごんじ)火災で焼損した市有形文化財の工芸品「懸仏(かけぼとけ)」「残欠(ざんけつ)」を火災後、初めて公開した。 懸仏は直径18センチの円板裏面の木製部分が失われ、5体の仏が焼け残った銅製部分も原形が分からないほど熱で変形。水ですすなどを洗い流す応急処置を担当した市埋蔵文化財センターの山本健一さん(54)は「元の状態に戻すのは難しい。さびないようにする処理などは可能」と話した。銅製の残欠は高さ14センチの仏像と光背が外れ、茶色くすすけていた。 センターで修復の手掛かりになり得る破片や付着物も保管。市文化財保護審議会委員らが今後、状態確認する。
↧