中世に非業の死を遂げた武将の魂を鎮める愛媛県松山市日浦地区の伝統行事「川施餓鬼」が15日、同市東川町の石手川上流であり、地元住民や川施餓鬼保存会メンバーらが、武者の描かれた3本ののぼりを立て、川の中を練り歩いた。 川施餓鬼は、豊臣秀吉の四国攻めで地元の「奥之城」が落城し、命を落とした武将7人を供養するとともに、地区の安寧を願って始まったとされる。大正期に途絶えたが、1993年に日浦公民館主催で復活した。 日浦小児童の笛や和太鼓の演奏などに続き、白装束の男性らが読経して川に入った。のぼりは縦8メートル、横1.4メートル。3本それぞれに担ぎ手4人と、周囲からさおをロープで引っ張りバランスをとる4人がつき、息を合わせて約100メートルを往復した。
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