古くは潮待ちの港として栄えた愛媛県松山市北条地域沖の安居島で、人口流出のため30年ほど途絶えていた伝統の盆踊りが13日夜、復活する。「子どものころ親しんだ島の盆踊りをもう一度」と、島出身者が集まり、音源捜しや振り付け再現をしながら準備を進めている。 安居島は周囲約3.5キロ。住民や市によると、1955年には約530人が住んでいたが、現在は約20人。祖先供養で行っていた毎年8月の盆踊りは76年、旧北条市の無形文化財に指定されたが、高齢化や過疎の影響で絶え、2004年に指定解除となった。 復活を提案したのは中学を卒業後、仕事の関係で島を離れた同市北条辻の大内忠重さん(71)。同郷の友人らが集まった昨年5月の同窓会で懐かしい盆踊りが話題になり、盛り上がったのがきっかけだった。
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