愛媛県松山市は、ニホンジカの食害により裸地化が進む北条地域沖の鹿島で、シカの個体数をコントロールするため2014年度から、87頭のうち雌10頭ほどを除いて施設内で飼育・管理する初の5カ年計画をまとめた。2日に市役所であった北条鹿島野生鹿検討委員会(会長・石川和男松山東雲女子大名誉教授)で承認された。 検討委と市によると、全国的にも鹿島のような小島でのシカ管理計画はあまり例がなく、成功すればモデルケースになる。鹿島は周囲約1.5キロの無人島。シカは1948年に県の天然記念物となり、保護されてきた。 増加による植生への影響から61年には4頭を残し28頭を島内のシカ園に収容したが、2012年11月現在で園外55頭、園内32頭の計87頭(雄27頭、雌56頭、性別不明の子ジカ4頭)が生息。希少種を含む植物の食害が広がる一方、シカにとっても餌が減り厳しい環境となっている。
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