東日本大震災の被災地である福島県の小学生に愛媛での夏休みを満喫してもらおうと、県生活協同組合連合会などでつくる実行委員会が28日から4泊5日の招待ツアーを実施しており、13家族39人の親子がカレー作りやスポーツを楽しんでいる。 ツアーは、東京電力福島第1原発事故の影響で屋外遊びに懸念を抱く人が少なくない現状を受けて、初めて企画。組合員や職員らの寄付で費用を賄った。 29日は、松山市菅沢町の市野外活動センターで愛媛産の素材でカレー作り。子どもたちは友達と交代で包丁を使いながらジャガイモやニンジンを切り、苦戦しながらも出来上がったカレーを何杯も平らげていた。 食後、子どもたちが汗を流して屋外で夢中になってボール遊びや芝生滑りをする様子を見ながら、郡山市のある母親は「原発事故の後、子どもが道端のタンポポを摘んできた時、二度としないでと叱った自分がつらかった」と、常に放射線量を気にする生活が続いていると話した。
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