松山藩久松松平家やその家臣らが奉納した武具や甲冑(かっちゅう)などの調査が愛媛県松山市丸之内の東雲神社(田内逸知宮司)で行われている。18日までに藩主が使用したと思われる甲冑などを確認しており、愛媛大の内田九州男名誉教授は「久松松平家の美術工芸品が残っていることが分かったのは大発見だ」と話している。 同神社は1823年、松山藩11代藩主松平定通が藩祖定勝をまつるため創建した。久松松平家は明治時代、「15万石に過ぎたるもの」と諸公の羨望(せんぼう)を集めた能面や能衣装、狂言面などを同神社に寄進し、うち352点が県有形文化財に指定されている。国重要文化財の国弘作の短刀と鎌倉時代の太刀のほかにも、同家や家臣が奉納した品があると伝えられているが、実態は分かっていない。
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