愛媛県宇和島市吉田町立間の八幡神社の秋祭りが3日あった。「おねり」と呼ばれる山車の行列や、牛鬼、鹿(しか)の子のほか、350年祭を記念して新調した、みこしの露払い役の宝多(ほた)が吉田地域を練り歩き、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝した。 秋祭りは吉田藩初代藩主伊達宗純が1664(寛文4)年に神社を総鎮守に定めたのが始まりとされる。行列は市の無形文化財となっている。 午前5時、卯之刻(うのこく)相撲で幕開け。おねり行列やみこし、鹿の子などが吉田地域中心部を練った。ひときわ目を引くおねりは高さ約3.5メートルの総漆塗り2階建て。羅紗(らしゃ)地に金や銀の刺しゅうが入った豪華絢爛(けんらん)な幕が華やかさに彩りを添えた。1階部分では三味線や太鼓などが響き、風流な音色とともに7台が巡行した。道の両脇には人が詰め掛け、見入ったり写真に収めたりしていた。
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