東京電力福島第1原発事故後の福島県の現状を法曹の観点で伝える講演会が16日、愛媛県松山市文京町の愛媛大であった。法文学部生ら約100人が聴講。同県いわき市で法律事務所を営む渡辺淑彦(43)、松本三加(39)両弁護士が「司法過疎地における原発震災」と題し、福島での弁護士の必要性を訴えた。 2人は、強制避難と自主避難で損害賠償の扱いが異なることに「目に見えない被害が怖くて皆逃げるしかなかったのに、線引きするのはおかしい」と指摘。災害関連死の損害賠償請求に関わり、「(被災者に)お金が入っても元の暮らしが戻るとは思えず、むなしさを感じることもある」と吐露した。
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