高齢化の進む松山市中島地域の離島で医療や介護の現状を学ぼうと、愛媛大医学部の4年生8人が2日、島の診療所や特別養護老人ホームを回り、地域医療の課題を考えた。愛媛大の社会医学実習で忽那諸島が対象となったのは初めて。 4年生が毎年行う社会医学実習の一環。8人は2班に分かれ、なかじま中央病院(同市中島大浦)が出張診療所を開いている津和地島や二神島をはじめ、中島地域で唯一の特別養護老人ホーム「姫ケ浜荘」(同市長師)を訪れた。 人口約300人の津和地島に向かった班は、佐々木憲二医師(内科)の診察を見学。佐々木医師は、採血検査の分析を外注に頼るなど設備が限られた診療所で、十数人のけがの処置や薬の処方などをこなした。診察後「患者が一番幸せになる方法を考えるのが原点」と話した。
↧