東京電力福島第1原発事故で愛媛県新居浜市に避難している福島県富岡町の男性が、文字を木板に彫り、色付けする「刻字」の個展を同市中萩町の西之端薬局ギャラリーで開いている。同市中村4丁目、会社役員細川義隆さん(77)で、事故で一変した生活の心の支えとなった刻字の魅力を伝えている。27日まで。 自身初の開催となった今回の個展には、般若心経や漢詩のほか「笑門」「祭」などの作品約50点を展示。カツラやホオの木板を使って、古代文字にアレンジを加えた字体に、彫り具合を調節して筆のかすれを表現した。「愛媛県内に愛好者は少ないが、大勢の人に刻字の楽しさを知ってほしい」と話している。
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