宮城県気仙沼市の気仙沼女子高校の3年生18人が3日、研修旅行で愛媛県西条市福武の西条農業高校を訪れ、ピザを作って同校の3年生18人と交流した。 東日本大震災の被災者を支援する愛媛県の「えひめ愛顔(えがお)の助け合い基金」の被災地学校修学旅行支援事業で来県し、2~5日、今治タオル関連施設や松山城などを巡っている。 3日は気仙沼女子高生徒会長の菅原綾香さん(17)らが震災前は約7万5000人いた市の人口が震災の影響で約6万8000人に減少したことなどを報告。「私たちの学校も震災などの影響で来春の卒業と同時に閉校するが、今はそれぞれの進路実現のために頑張っている」と締めくくった。 報告後、両校の生徒は食品加工室に移動し、グループに分かれて米粉を使ったピザ作りに挑戦。西条農業高の生徒が育てたナスやピーマンを生地に盛りつけながら、部活動や方言など思い思いの話題で盛り上がった。 津波で自宅が全壊し仮設住宅に住む伴彩美さん(17)は「みんな優しくて楽しい人たちだった。ピザもおいしかった」とにっこり。西条農業高の松田莉緒奈さん(17)は「気仙沼の状況を聞き、傷痕が残っているんだなと認識を改めた。ピザ作りを楽しんでくれたようでうれしい」と話していた。
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