「ぼて茶寺」の愛称で親しまれる愛媛県松山市猿川原の蓮生寺(森岡文雄住職)で5日、釈迦(しゃか)の誕生を祝う花まつりが始まり、大勢の参拝客が藩制時代から松山に伝わる名物のお茶漬け「ぼて茶」を堪能した。7日まで。 花まつりは毎年、釈迦が生まれた旧暦の4月8日から近い連休に合わせて開催。ぼて茶は倹約料理でクコの葉と大豆を煮出した茶を茶せんで泡立て、黒豆ご飯や刻んだタケノコ、フキなどを入れる。 5日は、約100人が本堂の中にある釈迦像に甘茶を掛けるなどお参りをした後、森岡住職の説法に耳を傾けながらぼて茶を味わった。茶わんの中にふわふわと泡が浮かんでいる様子を興味深く見たり、泡が消えないうちにお箸でかき込んだり。松山市古川北2丁目の主婦、山下弥生さん(66)は「黒豆やタケノコがおいしい」と舌鼓を打っていた。
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