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太山寺、西の1番札所か 愛媛大調査

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 愛媛県松山市太山寺町の四国霊場52番札所太山寺に残る史料を調査している愛媛大の胡光准教授(日本近世史)のグループが、八十八カ所霊場巡りを太山寺からスタートする新たな巡礼ルートがあった可能性を示す史料を見つけた。主流の徳島からの順路以外に、松山からの順路が存在していたことを示唆している。 四国遍路の研究はこれまで、徳島県鳴門市の1番札所霊山寺に近く、人口の多い大阪からの視点が中心だったという。一方で九州や中国地方からの巡礼者が、どのような経路をたどっていたかは分かっていなかった。 太山寺での調査は2013年6月から実施。1万点を超える古文書などが確認された。江戸中期の松山藩からの通達で、使用を禁止していた高浜港を開港する記述を発見。背景には当時の海の玄関「三津浜港」に比べ、太山寺に近い高浜港からの上陸を求める遍路が増えていたためと胡准教授は分析し「西からの遍路の1番札所のような存在」とみる。 さらに太山寺から回れば、最後の88番札所が石手寺になり「(近くの)道後温泉で疲れを癒やして帰ることができる。非常によくできた経路」と話す。

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