江戸時代に松山藩で盛んだった能楽を学ぶ子どもたちの発表会が26日、愛媛県の松山城天守であった。おぼろげな明かりの中、幼稚園から高校生までの19人が舞や謡を披露し、保護者や観光客を幽玄の世界にいざなった。 天守2階広間は金色のびょうぶなどで舞台が整えられ、子どもたちがりりしいはかま姿で登場。時折緊張した表情も見せながらも、真剣なまなざしで扇子を手に持って舞ったり、吟じたりした。 発表会は市内で教室を開く「松山こども能楽クラブ」実行委員会主催で6回目。「鶴亀こども能楽教室」も参加した。クラブを指導するシテ方観世流の能楽師藤井丈雄さん(38)=神戸市=は「伝統的なお稽古事に取り組むことで礼儀を学び、能楽の魅力を感じてほしい」と話した。
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