原子力規制委員会は13日、定例会合を開き、原発の再稼働の条件となる審査で先行する6原発のうち、九州電力川内1、2号機(鹿児島県)の審査を優先して進めることを決めた。四国電力伊方3号機(愛媛県伊方町)は優先原発に選ばれなかった。昨年7月に安全審査を申請した当初は「再稼働1番手」との見方もあったが、想定される最大規模の揺れ(基準地震動)などの審査が長引いている。 巨大津波のリスクが小さい瀬戸内海に立地し、事故時の対応拠点「緊急時対策所」として免震重要棟が唯一、建設済みだったことなどから、伊方は新規制基準に最も適合しているとみられていた。 しかし、実際の審査はもたついた。基準地震動をめぐり、規制委は震源となる中央構造線断層帯の長さについて四電が基本ケースとした54キロから、より長い連動を想定するよう指示。四電は480キロに延長して再評価したが、今度は使用した解析データの古さを指摘されるなど手間取り、基準地震動の確定には至っていない。
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