四国霊場51番札所石手寺(愛媛県松山市石手2丁目)の本坊の南東約60メートルの住宅跡地に一部8階建て高さ23.8メートルのマンション建設計画が浮上し、建設を進める同市の不動産会社に石手寺が土地の購入を提案したり、境内に看板を設置したりして建設に反対していることが20日、愛媛新聞の取材で分かった。信徒らは20日、同社や知事、市長に建設中止と景観保全を求める署名活動を始めた。 松山市によると石手寺周辺は建築物の高さに特別な制限はない。建設を進める同市の不動産会社は「違法なものを建てるわけではないのに反対されても困る」とし、石手寺は「高さなどで景観が損なわれ、お参りする雰囲気や精神が損なわれる」と主張している。 同社の説明では、着工予定は5月15日。2013年10月ごろからマンション建設の計画を進め、11月ごろに参道の約100メートル東にある土地を取得した。14年2月20日、市の要綱に基づき、敷地面積約495平方メートル、建築面積約187平方メートルなどを記した計画概要標識を建設予定地に設置した。建設への苦情などがあれば書類に記して、3月ごろに市に提出予定という。
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