マリー・アントワネットが愛した菓子と、瀬戸内海が育んだかんきつがドッキング―。愛媛県松山市中島産イヨカンを使った洋菓子「クグロフ」を、同市中島大浦のかんきつ加工品製造販売会社「フレッシュファクトリートミナガ」が開発し、販売を始めた。富永健次社長(63)は「新しいご当地土産として、地域活性化につなげたい」と意気込んでいる。 同社によると、クグロフはフランス・アルザス地方に数百年前から伝わる菓子。中央が空洞となった円すい台形で、ケーキのように切り分けて食べる大きさが一般的。同社では空洞をなくし、直径6センチ、高さ3センチの手のひらサイズにアレンジした。イヨカンの果皮(ピール)やアーモンドを生地に練り込み、頂上部には溶かした砂糖を流し込んでピールをトッピング。瀬戸内海に浮かぶ中島をイメージできるよう試作を重ねた。 同社はこれまで、地元産かんきつを使ったジュースやジャム、マドレーヌなどを「希望の島」ブランドとして販売。富永社長は「島内の菓子店は減少しており、ご当地土産をなくしてはならないと思った。島の話題づくりになれば」と語る。 1箱4個入りで1050円で、島内のスーパーと中島大浦港で販売。問い合わせは同社=電話089(997)5589。
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