新聞読み解く力育む　松山でセミナー

　教育現場での新聞の活用方法を考える「第１０回愛媛県ＮＩＥセミナー」が１日、松山市大手町１丁目の愛媛新聞社であり、県内の小中高計７校の教員が実践内容や成果を報告した。　ＮＩＥは「教育に新聞を」を意味する英語「Ｎｅｗｓｐａｐｅｒ　Ｉｎ　Ｅｄｕｃａｔｉｏｎ」の略語。セミナーは県ＮＩＥ推進協議会が主催し、教育関係者や報道機関の約４０人が参加した。　実践報告で、松山市立西中学校の灘野裕子教諭は、朝読書の時間に記事を読んで意見をまとめる「朝のＮＩＥタイム」を紹介。「新聞を読むのが苦痛から楽しみに変わった」などの生徒の感想を挙げ、閲読習慣が身に付いてきていると話した。　美術や社会、総合学習での実践内容にも触れ「生徒の読解力や要約力が養われ、自分の意見を持てるようになった」と教育効果を述べた。　八幡浜市立保内中学校の井上武彦教諭は、東日本大震災の記事を用いた社会科の授業を報告。生徒らが復興やエネルギーなどテーマごとに記事をスクラップし、記者が何を伝えたいかも考察することで、報道機関の考えを読み解く力を育んだと説明した。