愛媛大学は、国土交通省四国地方整備局から、老朽化で架け替える国道11号川之江橋(愛媛県四国中央市川之江町、橋長73メートル)の旧橋桁の一部の寄贈を受けた。技術や財政面から維持管理に手が回りにくい市町の古い橋が多数あり、コンクリート内部の研究で劣化を把握し、自治体による対策に生かしたい考え。愛媛大大学院理工学研究科の森伸一郎准教授が9日、自治体職員研修で劣化状況を説明した。 寄贈を受けたのは、高さ1.8メートル、約2.8トンのブロックなど6個で、車の進行方向に4本ある主桁と、その上部の床板を輪切りにしたT字形。橋桁と床板の境界付近に生じて内部深くに到達した亀裂を確認でき、鉄筋腐食を引き起こす、二酸化炭素による、アルカリ性コンクリートの中性化も調査する。
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