土砂災害の恐れが高まる時期を迎え、愛媛県土木職員OBらでつくる県砂防ボランティア協会(大沢利教会長、133人)は17日、崖崩れなどが心配される県内29カ所をパトロールした。近隣住民にチラシを配り、大雨の際の注意を呼び掛けた。 6月の土砂災害防止月間に合わせ、毎年実施。今年は会員約50人が参加した。県庁であった中予支部の出発式では、県の三好憲正河川港湾局長が「パトロールの報告が住民の迅速な避難に役立っている。県もハード整備の基礎資料として活用したい」と述べ、会員を送り出した。 松山市小山田下地区を巡回した班は、住宅近くの急傾斜地を確認。ポールを使って斜面の角度や高さを測ったほか、雑草の繁茂状況で土中の水分量を推測し、危険性の度合いを見極めていた。 県によると、県内には約1万5千の土砂災害危険箇所があり、2012年度は42件の土砂災害が発生した。
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