ITや印刷業務が得意な愛媛県内の障害福祉事業所11カ所がこのほど、仕事を共同で受ける「えひめICTチャレンジド事業組合」を立ち上げた。代表を務めるNPO法人ぶうしすてむ=松山市木屋町3丁目=の川崎寿洋さん(49)は「強みを生かして仕事をこなし、障害者が社会で活躍する機会が増えれば」と期待する。 組合の愛称はe―ICA(エイカ)。松山や今治、新居浜、伊方の4市町の事業所が8月にスタートさせた。 障害者の就労を支える事業所は近年急増したが、給料や工賃の低さが課題。4月には障害者優先調達推進法が施行され、市町など公機関は積極的な発注に努めることになった。こうした流れを受け、全国で共同受注システムが増えている。 「デザインと印刷を分業したり、1事業所では難しい量の多い仕事を受けたり。質・量の両面でメリットがある」と川崎さん。業務内容はデータ入力や名刺作成、設計図作製、印刷・製本など。約3カ月で約20件を受け、売り上げは約80万円になった。
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