50年余の歴史に幕―。愛媛県は10月1日から、県庁本館のイラストを取り入れた独自デザインの収入証紙を全国統一図柄の証紙に移行する。経費削減や偽造防止が狙い。「惜しいなあ」と残念がる声もあるが、なじみのある県独自の証紙は徐々に姿を消していく。 県会計課によると、全国で独自の証紙を発行しているのは、愛媛を除き、愛知や滋賀などの16県(2012年12月末)。愛媛の現行証紙は12年度まで印刷されており、現在も県内の銀行や交通安全協会など約210カ所で取り扱っているという。今後も当面は使用可能だ。 1957年に導入された県の証紙は当初から県庁本館の図柄が用いられてきた。現行は4代目のデザインで89年に登場。1~1万円の12種でそれぞれ色が異なるが、本館のイラストと県の記章が全てに入っている。 10月から移行する全国の統一証紙は1~500円にサクラ、千~1万円に唐草を取り入れ、図柄がはっきりと出るグラビア印刷。光を反射するパールインキや極小の文字などを使って偽造の防止を図っている。
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