大王製紙(愛媛県四国中央市、佐光正義社長)は11日、ベトナムの大手製紙会社サイゴンペーパー(ホーチミン市)の保有株式を全て海外の会社に譲渡し、同国から撤退したことを明らかにした。撤退理由について「ベトナムでの事業は投資に見合う収益が上がっていなかった。事業の選択と集中を進めるため」としている。譲渡先・額は非公表。 大王は紙需要増が見込まれる東南アジアでの事業拡大に向け、2011年にサイゴン社の新工場建設資金調達に伴い、日本政策投資銀行(政投銀)と共同で第三者割当増資を引き受けた。サイゴン社株を大王は33.8%、政投銀は14.5%取得し、日本勢の出資比率は5割弱となっていた。
↧